「爆烈女学校(バーストガールズスクール)」は、おそらく岡崎京子初の連載もので、
彼女が「漫画ブリッコ」にイラストエッセイ的な「ひっばあじん倶楽部」、「キョービの女子高生通信」やいくつかの初期短編を発表した後、1984年8月から12月まで1回の休載をはさんで全4回掲載されました。
【あらすじ】
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主人公の少女、萩岩むつみが転校してきた女子高では、屋上から飛び降り自殺をした生徒の追悼全校集会が行われていて教室には誰もいなかった。ただ一人、佐伯さえ子を除いては。
女子高という閉鎖的な空間に嫌悪感を持ち「爆発させたい」と考えるむつみは、退屈な他の少女たちとは異なるさえ子に惹かれていくが・・・
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たしかに、内容的には、物語、テーマとも未消化な面は否めません。
単行本収録が見送られたのは、おそらくそのあたりが原因だったと思われます。
ですが、「思い通りに行かない現実」と向き合って、傷つきながらも日々を過ごしていく登場人物たちの姿は、後年の作品につながっていると思うのですが。
それに、なによりも、初期作品の特徴である少女漫画的部分や「あっけらかんとした残酷さ」が全編に感じられて、とてもいいのです。
はっきり言って、未発表のままでは、あまりにも勿体無い!!
2012.6.9追記:このたび宝島社から刊行される書籍「RUDE BOY 岡崎京子未収録長編」に「爆烈女学校」が収録されるとのこと。
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この刊行に伴い、これまで行ってきた「爆烈女学校」のデータ頒布を終了致します。
ご了承ください。